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論文

A Portable radioactive plume monitor using a silicon photodiode

玉熊 佑紀*; 山田 椋平; 岩岡 和輝*; 細田 正洋*; 黒木 智広*; 水野 裕元*; 山田 宏治*; 古川 雅英*; 床次 眞司*

Perspectives in Science (Internet), 12, p.100414_1 - 100414_4, 2019/09

緊急時において放射性プルーム(例えば、$$^{131}$$I, $$^{134}$$Cs及び$$^{137}$$Cs)を検知するために、シリコンフォトダイオードを用いた可搬型の放射性プルームモニタを開発した。バックグラウンド計数率は周辺線量当量率に比例し、ISO11929に従って算出した周辺線量当量率20$$mu$$Sv h$$^{-1}$$下におけるモニタの検出限界は187Bq m$$^{-3}$$であった。これらの結果は、最適な厚さを有する鉛遮蔽体によってシステムの検出限界を効果的に低減することができることを示唆している。

報告書

光学部品のガンマ線照射劣化挙動(受託研究)

武内 伴照; 柴田 裕司; 花川 裕規; 上原 聡明*; 上野 俊二*; 土谷 邦彦; 熊原 肇*; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*

JAEA-Technology 2017-026, 26 Pages, 2018/02

JAEA-Technology-2017-026.pdf:4.0MB

原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視し、緊急時対応を円滑に実施するためには、信頼性の高い伝送技術が必要である。本研究では、水中で伝送可能な可視光無線伝送システムの構築を目指して、LEDやフォトダイオード等の光学部品に対して10$$^{6}$$Gyまでのガンマ線の照射による影響を調べた。その結果、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色した。フォトダイオードの電流-電圧特性にはほとんど変化は無かった。フォトダイオードは、受光感度が減少するとともに窓材の樹脂が着色したが、暗電流は伝送に悪影響を与えるほどの大きさにはならなかった。これらの結果から、両素子を無線伝送システムに適用する場合に考慮すべき特性劣化の主因は、半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によって発光及び受光量が減少することによるものであることが示唆された。また、発光・受光回路部を環境から隔離するための窓材や、外乱ノイズ光を軽減するための光学フィルタとして、各種ガラスについてもガンマ線照射による透過率の減少を評価し、伝送システムの構築に向けた基礎データを取得した。

論文

Degradation behavior of surface-mounted LED by $$gamma$$ irradiation

武内 伴照; 大塚 紀彰; 上原 聡明; 熊原 肇*; 土谷 邦彦

QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 80, 2017/03

水中でも伝送可能かつ耐放射線性をもつ可視光無線伝送システムの構築を目指して、発光素子の候補である発光ダイオード(LED)の$$gamma$$線照射効果の評価を行った。照射劣化を評価するため、電流電圧特性及び全光束を測定した。その結果、照射後に、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色したが、電流電圧特性はほとんど変化は無かった。結果から、両素子の特性劣化の主因は半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によるものであることが示唆された。一方、砲弾型よりも表面実装型LEDのほうが、照射量に対する全光束の減少速度が小さかったことから、開発中の無線伝送システムの発光素子に適することが分かった。

論文

Single-photon emitting diode in silicon carbide

Lohrmann, A.*; 岩本 直也*; Bodrog, Z.*; Castelletto, S.*; 大島 武; Karle, T. J.*; Gali, A.*; Prawer, S.*; McCallum, J. C.*; Johnson, B. C.*

Nature Communications (Internet), 6, p.7783_1 - 7783_7, 2015/07

 被引用回数:143 パーセンタイル:96.84(Multidisciplinary Sciences)

A new single photon source (SPS) was found in hexagonal silicon carbide (SiC), and the luminescence from the SPS could be controlled by the operation of the pn diode. The SPS showed electro-luminescence (EL) with spectra between 700 and 850 nm (zero phonon line: 745 nm) and the EL could be easily observed at even room temperature (RT). Also, the SPS has very high thermal stability and can be observed even after 1800 $$^{circ}$$C annealing. The luminescence from the SPS was also observed by photo-luminescence measurements at RT. From Ab initio calculation, it was proposed that the silicon antisite defects beneath cubic SiC inclusion are a reasonable structure for the SPS although the identification of the SPS has not yet done.

論文

Charge induced in 6H-SiC pn diodes by irradiation of oxygen ion microbeams

大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 小野田 忍; 平尾 敏雄; 伊藤 久義

Materials Science Forum, 527-529, p.1347 - 1350, 2006/00

炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた耐放射線性粒子検出器開発の一環として、酸素イオン入射により六方晶(6H)SiC pnダイオード中に発生する電荷を調べた。pnダイオードはp型6H-SiCエピタキシャル基板上に、800$$^{circ}$$Cでのリンイオン注入及び1650$$^{circ}$$Cでの熱処理(Ar中、5分間)によりn型領域を形成することで作製した。6$$sim$$8MeVのエネルギーの酸素イオンマイクロビームをpnダイオードに入射し、イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を測定することで生成電荷量を評価した。その結果、イオンの飛程が電界層である空乏層長より短い場合は、pnダイオードで収集した電荷量は理論計算より見積もったイオン誘起電荷量と良い一致を示し、収集効率が100%であることが確認された。また、イオンの飛程が空乏層長より長い場合、イオン入射により発生する過渡的な電界(ファネリング)の効果により、空乏層より深い領域からも電荷が収集されることを見いだした。

論文

Characterization of charge generated in silicon carbide n$$^{+}$$p diodes using transient ion beam-induced current

大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 541(1-2), p.236 - 240, 2005/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:55.97(Instruments & Instrumentation)

炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた放射線粒子検出器開発の一環として、SiC pnダイオードにイオンが入射した時に発生する電荷の収集挙動を調べた。実験はTIARAのタンデム加速器に接続するマイクロビームラインにて、15MeV酸素イオンを用いて行った。シングルイオンヒットによるイオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を測定したところ、SiC pnダイオードへの印加電圧の増加に従い過渡電流波形のピーク強度が大きくなること及び収集時間が短くなることが見いだされた。さらに、過渡電流を積算することで収集電荷を見積もった結果、印加電圧が低く空乏層がイオンの飛程より短い場合は、ファネリング効果によって空乏層より深い領域で発生した電荷が収集されることが判明した。また、空乏層長がイオンの飛程より長くなる印加電圧150Vでは、ほぼ100%の電荷収集効率となり、SiC pnダイオードが粒子検出器として応用可能であることが確認された。

論文

Analysis of transient ion beam induced current in Si PIN Photodiode

小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 231(1-4), p.497 - 501, 2005/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:30.27(Instruments & Instrumentation)

シングルイオン照準照射技術と微弱電流時間分解能計測技術を組合せた、イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC:Transient Ion Beam Induced Current)計測システムは、シングルイベント効果を調べるためのツールとして非常に優れており、このシステムを用いて光通信SiPINフォトダイオードのシングルイベント耐性の評価研究を行った。TIARAのタンデム加速器で加速した重イオンを、イオン種,エネルギー,入射角を変えてフォトダイオードに照射し、ダイオード内に発生する過渡電流を系統的に調べ、電荷伝搬挙動のイオン種,エネルギー,入射角度依存性並びにダイオードへの印加電圧依存性を明らかにした。

論文

Anomalous gain mechanisms during single ion hit in avalanche photodiodes

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 若狭 剛史; 山川 猛; 阿部 浩之; 大山 英典*; 神谷 富裕

JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.14 - 16, 2004/11

アバランシェフォトダイオードのような光通信用素子は近年人工衛星に搭載されるようになってきており、その放射線耐性の評価が強く求められている。高エネルギー荷電粒子がSiフォトダイオードに入射すると、アバランシェ破壊が引き起こされるとの報告がなされた。本研究では、光通信素子のシングルイベント効果を明らかにするため、2.5GHzのInPアバランシェフォトダイオードに高エネルギーイオンを入射し、その時に発生する電荷収集の過渡過程と入射位置依存性を調べた。その結果、印加電圧が-35V付近になると急激な電荷収集が行われることや、エッジ近傍でスパイクの大きい過渡電流が流れることがわかった。本研究会では、イオン入射位置とアバランシェ効果による電荷収集について議論する。

論文

Analysis of transient current induced in silicon carbide diodes by oxygen-ion microbeams

大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.177 - 180, 2004/10

炭化ケイ素半導体(SiC)を用いた耐放射線性検出器開発のために、15MeV酸素マイクロビームが入射することでSiC pnダイオード中に誘起される過渡電流を調べた。SiC pnダイオードは、p型六方晶(6H)SiCエピタキシャル基板に高温(800$$^{circ}$$C)リンイオン注入後アルゴン中で1650$$^{circ}$$C,3分間の熱処理をすることでn$$^{+}$$層を形成し、作製した。過渡電流は原研高崎TIARAタンデム加速器に接続された単一イオン入射過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)システムにて評価を行った。その結果、印加電圧の増加とともに過渡電流シグナルのピークが高くなり、かつ収集時間が短くなることが観測された。この結果は、印加電圧の増加とともに電界強度が強く、空乏層長が伸びることで説明できる。過渡電流シグナルを積分することで収集電荷を見積もったところ、印加電圧の増加とともに収集効率が上昇し、100V以上では100%の収集効率であることが確認できた。

論文

Time-resolved laser and ion microbeam studies of single event transients in high-speed optoelectronic devices

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 若狭 剛史; 山川 猛; 阿部 浩之; 神谷 富裕; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.125 - 129, 2004/10

人工衛星に搭載されているオプトエレクトロニックデバイスの一種であるフォトダイオードで発生するシングルイベント効果の発生機構を解明するために、イオン及びレーザ照射を行いシングルイベント過渡応答を調べた。Si PINフォトダイオードで発生する過渡電流は、両極性及び極性の2つの期間に分類できることがわかった。前者は空間電荷(SC)効果が原因であると判明した。さらに、デバイスシミュレータを利用した計算より、過渡電流は電子及び正孔の誘導電流及び変位電流の総和で表されることが明らかになった。一方、GaAs MSMフォトダイオードで発生する過渡電流はSi PINフォトダイオードと比較して、SC効果の持続時間が短い結果が得られた。この違いは、素子構造が異なることによって、MSMはPINフォトダイオードと比較して、デバイス中に付与されるエネルギーが小さいこと、及び表面効果が大きいこと等が原因であると考えられる。

論文

Evaluation of transient current induced by high energy charged particles in Si PIN photodiode

小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 若狭 剛史; 山川 猛; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.173 - 176, 2004/10

近年、高エネルギー陽子がフォトダイオード中で誘起するビットエラーに関心が高まっている。高エネルギー陽子がフォトダイオード中を通過するとき、弾性散乱や核反応によって副次的に高エネルギー荷電粒子が放出される。例えば、シリコンの結晶に陽子が入射すると、最大数十MeVのエネルギーを持ったHe, C, N, O, F, Ne, Na, Mg, Al, Si, P等の荷電粒子が生成される。これらの荷電粒子は半導体素子中でエネルギーを失い、高密度の電子正孔対を生成する。その結果、シングルイベント過渡電流が発生し、ビットエラーが引き起こされる。このような背景から、荷電粒子による過渡電流を調べることが重要な案件であると考えられている。本実験では、TIARAのタンデム加速器からのさまざまなエネルギーを持つC, N, O及びSiイオンが誘起する過渡電流を測定した。実験結果から、さまざまな条件下でのパラメータ取得を行うことができた。また、測定結果とモデル計算による結果を比較し、PINフォトダイオードで発生する過渡電流について議論した。

論文

Effect of damage on transient current waveform observed in GaAs schottky diode by single ion hit

平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍; 若狭 剛史; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.187 - 189, 2004/10

荷電粒子が半導体中を通過する際、シングルイベント効果と呼ばれる電離作用による過渡電流パルスの発生はよく知られている。われわれはシングルイベント発生機構の解明とモデル構築を行う研究の一環として、短時間で発生する過渡電流波形の測定を実施し、入射イオンと発生電荷量との関係等のデータの蓄積を図っている。本研究では、GaAsショットキーダイオードを試料とし、イオンで発生する損傷が過渡電流の伝搬に及ぼす影響を明らかにするため、入射イオンの増加に伴う過渡電流波形の低下を系統的に調べ、損傷の効果について議論する。

論文

Measurement and analysis of single event transient current induced in Si devices by quasi-monoenergetic neutrons

若狭 剛史; 平尾 敏雄; 佐波 俊哉*; 小野田 忍; 阿部 浩之; 田中 進; 神谷 富裕; 岡本 毅*; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.213 - 216, 2004/10

近年では半導体デバイスの高集積化・微細化に伴い、地上で使用されるデバイスについてもシングルイベント現象の発生が問題となっている。地上におけるシングルイベント現象は宇宙線が大気と反応して二次的に生成する中性子が誘発すると考えられており、最先端デバイスに対する中性子耐性の評価が急務となっている。本研究では、中性子により誘発されるシングルイベント現象の発生素過程を解明することを目的とし、中性子入射時に発生するシングルイベント過渡電流の測定を行った。シングルイベントの測定は、シリコンpinフォトダイオードにエネルギー65MeVの準単色中性子を照射して実施し、この結果、さまざまな形状を有した過渡電流波形が取得できた。これらの結果をもとに収集電荷分布を算出し、PHITS(Particle and Heavy Ion Transport code System)コードを用いたシュミレーション計算を実施して実験結果との比較を行った。その結果、収集電荷分布の実験値とシミュレーション結果との良い一致が得られ、生成した収集電荷が核反応による2次粒子とその分裂片に起因することがわかった。本ワークショップでは、中性子を用いたシングルイベント過渡電流測定の方法と得られた結果について議論する。

論文

Evaluation of the characteristics of silicon carbide diodes using transient-IBIC technique

大島 武; Lee, K. K.; 小野田 忍*; 神谷 富裕; 及川 将一*; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 伊藤 久義

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.201 - 205, 2003/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.69(Instruments & Instrumentation)

過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)システムを用いて、SiC pnダイオードの電極の信頼性を評価した。SiCダイオードのpn接合は、n型エピタキシャル単結晶SiC上に800$$^{circ}$$CでのAlイオン注入及びアルゴン中での1800$$^{circ}$$C、1分間の熱処理により形成した。電極は、Al金属蒸着後にアルゴン中で850$$^{circ}$$C、5分間熱処理または、電極熱処理後さらにAl金属蒸着した2種類を比較した。15MeV酸素イオンまたは12MeVニッケルイオンのマイクロビームを用いTIBIC測定を行った。その結果、熱処理後再度Al蒸着した試料は、得られる過渡電流量は電極面内で均一であったが、熱処理のみの試料ではムラが生ずることがわかった。一方、収集電荷量を解析したところ、得られる電荷量は電極形成条件によらず同量であり、pn接合は面内で均一であると判断できた。電流-電圧特性に関しては、いずれの試料も逆バイアス30Vでの洩れ電流はpAオーダーであり、順方向では2V程度のバイアス印加でターンオンする理想的なSiCダイオード特性を示した。以上より、TIBICを用いることで、通常の電流-電圧測定ではわからない電極の電気特性の面内均一性が評価できることが明らかになった。

論文

A Comparative study of the radiation hardness of silicon carbide using light ions

Lee, K. K.; 大島 武; Saint, A.*; 神谷 富裕; Jamieson, D. N.*; 伊藤 久義

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.489 - 494, 2003/09

 被引用回数:21 パーセンタイル:78.49(Instruments & Instrumentation)

プロトン,アルファ線,炭素イオンマイクロビームを10$$^{8}$$から10$$^{13}$$ion/cm$$^{2}$$照射した六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)ショットキーダイオードのイオン誘起電荷収集(IBICC)の効率を調べることで耐放射線性に関する知見を得た。2MeVアルファ線マイクロビーム照射の結果、基板がn型,p型によらず類似する劣化挙動を示した。また、IBICCの減少量を非イオン化エネルギー損失(NIEL)を用いて解析したところ良い一致を示した。さらに、プロトン照射試料についてイオンルミネッセンス(IL),紫外フォトルミネッセンス(UV-PL)測定を行ったところ、2.32eVの準位が観測された。

論文

Radiation damage on 6H-SiC Schottky diodes

西島 俊二*; Hearne, S. M.*; Jamieson, D. N.*; 大島 武; Lee, K. K.; 伊藤 久義

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.196 - 200, 2003/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.51(Instruments & Instrumentation)

イオンビーム誘起電流(IBIC)を行いて炭化ケイ素(SiC)ショットキーダイオードの結晶損傷を調べた。n型またはp型六方晶SiCエピタキシャル単結晶上にアルミニウム、ニッケル及び金電極を蒸着することで30$$mu$$電極径のSiCショットキーダイオードを作製し、1$$mu$$m径の2MeVヘリウムイオンマイクロビームを10$$mu$$m$$times$$10$$mu$$mエリアに10$$^{9}$$から10$$^{13}$$/cm$$^{2}$$の範囲で照射することで損傷を調べた。その結果、2MeVヘリウムイオンの照射量の増加とともにIBICが徐々に減少することが見出され、結晶損傷により発生した再結合中心により電荷収集量が減少することがわかった。

論文

Observation of single-ion induced charge collection in diode by a heavy ion microbeam system

神谷 富裕; 及川 将一*; 大島 武; 平尾 敏雄; Lee, K. K.; 小野田 忍*; Laird, J. S.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.206 - 210, 2003/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.51(Instruments & Instrumentation)

原研高崎の重イオンマイクロビーム・シングルイオンヒットシステムでは、宇宙空間における半導体素子のシングルイベント効果(SEU)の研究を目的として、微小半導体素子におけるシングルイオン誘起過渡電流特性の評価が行われている。このような測定では、微小領域に繰り返し入射される高エネルギー重イオンによる物質の照射損傷の影響が問題となる。しかし、入射イオンの個数を制御し、照射損傷の領域を$$mu$$mレベルで限定できるシングルイオンヒット技術により、シングルイオン入射により生成された電荷がいかなる空間的広がりにおいて収集されるかを知ることも可能である。実験では試験素子である炭化珪素P型PNダイオードの径1$$mu$$mの領域に12MeV Niイオンを1個ずつ連続して照射し、過渡電流波形を計測した。その結果、シングルイオンの入射毎に連続してパルス波高及び収集電荷量が減衰するのが観測された。これはこの領域への1イオン入射による全ての電荷収集過程がそれまでの入射によって蓄積された照射損傷の影響を全て受けているためであると考えられる。これにより電荷収集過程は、横方向には1$$mu$$mあるいはそれ以上の広がりをもつことが予測される。今回はこの現象と、イオンの飛程及び素子の空亡層の厚みとの関係について考察する。

論文

Observation of transient current induced in silicon carbide diodes by ion irradiation

大島 武; Lee, K. K.; 小野田 忍; 神谷 富裕; 及川 将一*; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 伊藤 久義

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.979 - 983, 2003/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:50.24(Instruments & Instrumentation)

炭化ケイ素(SiC)半導体のシングルイベント耐性評価の一環として、pn接合ダイオードを試作しMeV級イオン照射により発生する過渡電流測定を行った。SiCダイオードのベースはn型エピタキシャル6H-SiCであり、800$$^{circ}C$$でのAl注入後1800$$^{circ}C$$での熱処理を行うことで表面層にp型領域を形成した。12MeVニッケルイオンマイクロビームを用いてSiCダイオードの過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)測定を行い、過渡電流波形を取得した。これよりダイオード電極への収集電荷量を解析した結果、印加電圧が30Vでは(1.7-1.8)$$times$$10$$^{-13}$$Q程度と見積もられた。また、この結果より収集効率を求めると85から93%が得られた。

論文

Study of charge collection mechanism using multi line Schottky barrier diode

森 英喜; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍; 伊藤 久義

JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.14 - 16, 2002/11

高集積メモリデバイスへのイオン1個の入射により時多数のメモリ情報が同時に反転するマルチプルビットアップセットの発生機構解明を目的として、イオンの入射角度が誘起電荷の伝搬に及ぼす影響を調べた。試験試料として、不純物濃度が5$$times$$1015cm$$^{3}$$のn型シリコン基板上に接合面積が100$$mu$$m$$times$$2$$mu$$mの金電極を4$$mu$$mの間隔で3本配置したショットキーダイオードを作製した。試料への照射は18MeVの酸素イオンを使用した。各電極での誘起電荷の測定はTIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを使用し、イオン入射角度は0°(垂直入射)から45°,印加電圧は0Vから5Vの範囲で変化させた。この結果、イオンが入射した時に発生するシングルイベント過渡電流波形のピーク値は入射角度の増加に伴い高くなること,電荷収集量は入射角度の逆余弦に比例することがわかった。また、発表会ではイオン照射位置を変えた時の各電極での過渡電流波形の変化についても報告する。

論文

Investigation of the radiation hardness on semiconductor devices using the ion micro-beam

西島 俊二*; 大島 武; Lee, K. K.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 190(1-4), p.329 - 334, 2002/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.11(Instruments & Instrumentation)

2MeV-H$$^{+}$$イオンを用いたイオンビーム誘起電流(IBIC)測定によりシリコン(Si)pnダイオード及び炭化ケイ素(SiC)ショットキーダイオードの照射欠陥を評価した。照射量の増加とともIBICパルス強度が減少し、Si pnダイオードでは9.2E12/cm$$^{2}$$のH$$^{+}$$イオン照射後、パルス強度は未照射の85%まで減少する結果が得られた。また、SiCショットキーダイオードでは6.5E12/cm$$^{2}$$照射後に未照射に比べ50%までIBICパルス強度が減少した。IBICパルス強度の減少は照射により発生した結晶損傷に起因すると考えられ、IBIC測定が半導体素子の照射損傷を評価するのに利用できることが示された。

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